デビュー3年目の丸田恭介騎手(23)=美浦・宗像厩舎=が、ブラックアルタイルとのコンビで挑む函館記念・G3(26日、札幌)で重賞初制覇を目指す。今夏の北海道シリーズでは、トップジョッキーと競って6勝、2着7回。騎乗機会を増やしてきた若武者が結果を出せば、にわかに注目ジョッキーの仲間入りを果たす。この2000メートル戦を標的にしてきたのがゼンノグッドウッド。主戦の武幸は「チャンスあり」と力こぶだ。 いつも絶やさない笑みの奥には、あふれんばかりの闘争心が秘められている。デビューから3年連続で滞在する北海道で、丸田が好プレーをファンの前で披露している。
5週間が経過して、現在6勝、2着7回。腕達者が集まる同地のリーディング7位。ところが、丸田は「2着の数の方が多いように、取りこぼしているレースがいくつもありますから。納得はしていません」と話す。朝の調教は、終了時間までほぼ乗りっぱなし。その熱心さが厩舎関係者に伝わり、騎乗機会が増えてきている。
重賞レースの騎乗は、昨年12月の中日新聞杯(マイネルスターリー=7着)以来、2度目。初めてコンビを組むブラックアルタイルは、勝利から1年半以上も遠ざかっているが、53キロの軽ハンデだ。「メンバー的に、抜けた馬がいないですからね。内に詰まったら仕方ないくらいの気持ちで、思い切って一発を狙っていけば、面白いと思います」ときっぱり。
土曜日も期待馬がスタンバイしている。2歳馬初の特別戦、ラベンダー賞は、自らの手綱でデビュー戦を飾ったコスモソルスティスに騎乗する。「前走はゲートでスッと出ることができましたし、いい競馬ができたと思います。調教ではあまり動かないけど、ダートコースで追ったもの。心配していません」。函館調教馬が圧倒的に強い今年の2歳戦で、この馬は数少ない札幌調教馬。「それじゃ、意地を見せないといけませんね」と気合を入れた。
昨年の北海道シリーズでは通算14勝。「今年は、それを上回る15勝以上を狙っています。そのためにも、今週は最低でも2勝はしておきたい」。1つでも多く勝ち星を伸ばし、後半戦につなげるつもりだ。
◆丸田 恭介(まるた・きょうすけ) 1986年5月20日、北海道生まれ。23歳。美浦・宗像厩舎所属。07年デビュー。同年は3勝にとどまるも、翌08年は31勝と飛躍的に勝ち星を伸ばした。今年も24勝で、全国リーディング26位。JRA通算勝利は1056戦58勝(数字はいずれも23日現在)。156センチ、48キロ。血液型AB。
-スポーツ報知-