「皐月賞・G1」(19日、中山)
史上17頭目となる無敗の皐月賞制覇へ、圧巻の最終追い切りで期待はさらに高まった。4戦4勝のロジユニヴァースは15日、美浦Wコースで併せ馬。5F63秒7の超抜時計でパートーナーに4馬身先着、改めてエンジン性能の違いをアピールした。なお、16日に枠順が確定17日に一部ウインズで前々日発売が行われる。
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常に見る者を魅了するロジユニヴァースの追い切り。無敗での皐月賞制覇へ、その迫力はさらに磨きがかかっている。
美浦Wで横山典を背にノーフォークパイン(5歳500万下)を5〜6馬身追走。14秒2、12秒1と序盤から楽にハイラップを刻むのは、非凡なエンジン性能を誇るからこそできる芸当。最大の見せ場は最後の直線。軽く仕掛けて3馬身差を一瞬で縮め、並ぶ間もなく4馬身差をつけてゴールした。子供扱いとはまさにこのこと。5F63秒7-37秒4-11秒8の超抜時計をあっさり叩き出した。
「前を追いかけて、直線は手応えを見ながら好きにしていいという指示だった」と振り返る横山典の口調も当然ながら滑らかだ。「気分良く走っていたよ。いい感じで走らせたかったけど、その通りになったね」。数字以上に自身とのリズムを最優先する鞍上から出たこの言葉は、最大のほめ言葉である。
「プレッシャーはだいぶ前から感じていた」と会見でこれまでの心境を吐露した萩原師。ただ、完ぺきな最終追い切りを消化したことで、勝利への意識がより強くなったことは間違いない。「関西馬を迎え撃ってクラシックを獲りたい。それで関東が息を吹き返せば」と西高東低の打破へ力を込めた。
先週に引き続き、美浦トレセンを来訪した久米田正明オーナーも「ますます良くなっているね。厩舎で馬を見た時に先週よりもいいなと思っていたんだ」とニンマリ。状態の良さに加えて、圧倒的な能力を再確認した最終追い切り。04年ダイワメジャー以来の関東馬V、そして無敗での制覇へ最高のムードで臨む。
-デイリースポーツ-