「日本ダービー・G1」(31日、東京)
競馬の祭典に、橋口師は過去13回、現役最多の14頭を送り出している。今年はリーチザクラウン、アイアンルックがスタンバイ。「人の2倍楽しめるからね」とトレーナーは笑顔を浮かべた。枠順は(6)枠(12) 番、(8)枠(17)番に決まった。「反対でなくて良かった」と胸をなで下ろした。先行するリーチ、差すアイアンにとっては、悪くない枠となった。
脚質の全く違うタイプ。リーチザクラウンは好位、武豊がにおわせたように、ハナに立つ可能性も十分にある。「(位置取りは)ゲートを開いてみないと分からないが、リーチがカギを握っていると思う」と橋口師は話した。鞍上はダービー最多4勝の名手。ライバルの出方次第になるが、スピードを生かして、レースのペースをつくり出しそうだ。
後方有利の展開になれば、アイアンルックが浮上する。NHKマイルCはエンジンをかけようとしたときに、不利を受けたが、それでも最後はしぶとく盛り返していた。「差し脚が武器。自在に動けるし、位置取りもそんなにこだわらない」。ラスト33秒台の決め脚は、このメンバーに入っても引けを取らない。
「同じ位置にはいないから」と橋口師。“1の矢”リーチが引っ張り、“2の矢”アイアンが強襲。それぞれが持ち味を発揮したとき、トレーナーの悲願である栄光のタイトルが見えてくる。
-デイリースポーツ-