きさらぎ賞に出走するダノンカモンは、3歳世代が絶好調の池江寿厩舎の所属馬。陣営は、先週の共同通信杯で2着だったトーセンジョーダンと互角の評価を与えている。集中力を欠き、レースでは前半スムーズに追走できないケースがあったが、前走、忙しい1400メートルのレースを経験させたことで弱点は解消。ライバルに先んじて重賞タイトルをゲットすれば、春へ向けて希望が膨らんでくる。
11頭がデビューし、すでに7頭勝ち上がっている池江寿調教師の3歳勢。大将格は、未勝利戦から3連勝し、先週の共同通信杯で2着に入ったトーセンジョーダンだが、ダノンカモンも、非凡な素質を秘めている。
新馬戦、いちょうSと連勝したあとは、V争いに加わっていない。それでも、周囲の評価が下がることはなかった。「上がり33秒台の脚を持っているし、ペリエがジョーダンより評価してくれた馬ですからね」前走のさざんかSの直前の追い切りに騎乗した際、その瞬発力を絶賛したという。
レースでもペリエが騎乗。結果は6着だったが、収穫は十分にあった。「忙しい流れを経験させるため」東京スポーツ杯2歳S(4着)から2ハロン短い1400メートル戦に投入。直線は伸び切れなかったものの、課題のスタートをクリアして、好位で流れに乗った。「4コーナーで嫌気が差してやめてしまったけれど、これからは、スムーズに追走できると思う」
中6週と間隔はあいたが、調教はしっかり積んでいる。先週は、栗東のCウッドチップコースで6ハロン83秒3−12秒2と鋭く動いて、ファミッリア(3歳500万)に半馬身先着。「前走は10キロ増えていたが、その前が6キロ減っていた。成長しているし、前走と同じくらいか少しプラスで出られると思う」トレーナーは好仕上がりに胸を張る。
皐月賞出走への賞金ボーダーは、昨年が1200万円。トーセンジョーダンに続いて出走を確定させるため、賞金を加算しておきたい。「タフな東京の1800メートルだと微妙に長いが、京都ならこなす。結果を出したい」デビューから3戦続けて33秒台の上がりをマークした切れ者が、クラシックへ名乗りを上げるか。
-スポーツ報知-