「桜花賞・G1」(12日、阪神)
桜花賞Vへ一点の曇りもなし-。阪神JFに続くG1・2勝目を狙うブエナビスタは、栗東DWの最終追いで抜群の動きを披露。状態の良さを確認した陣営からは“V宣言”とも取れる自信のコメントが飛び出した。枠順は9日に確定。馬券は11日から発売される。
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戦前から漂う“確勝ムード”をさらに高める最終リハだった。栗東DWで圧巻の伸びを見せたブエナビスタに、もはや付け入るすきなどない。
キャンターで1周後、6F標識からペースアップ。カルカソンヌ(3歳500万下)、フロムジオリエント(3歳未勝利)の僚馬2頭を先導役にしながら進み、直線では最内へ。仕掛けてからの瞬発力は圧巻。後続にあっさり2馬身以上の差をつけ、6F81秒5-37秒7-11秒5をマーク。数字が示すように、切れ味は相変わらず驚異的だ。
「いつも通りやってこいと指示した。変わらず順調や。順調にいけばそれでいい」と、好調を確信した松田博師のトークは、徐々に“自信度”の高さを裏付けるものへ。「前走(チューリップ賞)よりもだいぶ落ち着きが出てきた。もし内で包まれたら、引っ張ってケツ(最後方)から行けばええ。それでも間に合うやろ。1番人気は能力的に仕方ない」と話し、死角なしと言わんばかりの表情を浮かべた。
主戦の安藤勝も自信を隠さない。「先週から阪神の芝は差しが決まっている。強引に位置を取りにいくことはしない」と、これまで同様の追い込み策で格の違いを見せつける構え。07年桜花賞Vから歴史的名牝へと駆け上がったダイワスカーレットとの比較には、「タイプが違う。こっちは操作がしやすい」と能力的な部分の言及は控えたものの、安定感の高さはブエナに分があるとした。
「もう少し距離があった方が本当は競馬はしやすい。今回さえ勝てば、かえって楽かな」。ジョッキーが早くも3冠を意識しているのは、能力に対する自信の表れ。まずは圧倒的パフォーマンスで1冠目を奪い取る。
-デイリースポーツ-