【UAEドバイ26日=柴田章利】ウオッカ、逃げる!? 調教師ら関係者を集めた恒例の朝食会がナドアルシバ競馬場で行われた。昨年4着の雪辱に燃えるウオッカの角居勝彦調教師は、降雨による当日の馬場悪化を想定し、「逃げてしまってもいいぐらいの気持ち」と明かした。
砂漠の朝に突然の雨が襲った。前日までの好天がうそのように真っ黒な雲に覆われた空の下、ウオッカが順調な調整で元気な姿を見せた。幸運にも雨が強くなる直前に長めからキャンターを行った。
「あす(27日)も雨が降るという予報なので、もし調教できないほどだったことを考えて、予定より長めにキャンターしました。変わりなく状態は良好ですね」。角居師は朝食会に姿を見せるとにこやかに話した。
前日の枠順発表で引き当てたのは〔3〕番。「芝は内が状態がいい」と話していた角居師にとっては理想的といえる場所からのスタートだ。抽選会直後は「〔2〕番のグラディアトラスが先行馬で、その後のポジションを取れれば」とも話していたが、雨で湿ったこの日の馬場を見て「ライバルで強力な先行馬のジェイペグが外枠(〔15〕番)に入って、テンに無理して脚を使いそうだし、もうひと雨きたら馬場は相当重くなるから、逃げてしまってもいいぐらいの気持ち」と、昨年4着からの巻き返しのシナリオは着々と練られている。
-サンケイスポーツ-