1年前は涙をのんだ2頭が体調を整えてクイーンS・G3(16日、札幌)に参戦してきた。昨年8着のムードインディゴは、滞在効果も手伝って食欲が旺盛。秋華賞で2着になったころの調子を取り戻し、自慢の末脚で重賞初制覇に挑む。ザレマは、レース直前に出走取り消し。パワーアップした今年は、タイトルに手が届くところまで力を付けている。
仕切り直しの一戦だ。ザレマは昨年、枠順決定後に右前肢フレグモーネを発症(出走取消)。新潟(4着)から中1週で札幌へ。強行軍が裏目に出て、土俵に上がることができなかった。
今年は違う。前走のマーメイドSこそ10着と振るわなかったが、京都牝馬S3着、中山牝馬S4着、阪神牝馬S2着。G1のヴィクトリアマイルでも4着に頑張った。「昨年は夏場の影響を引きずっていた。安定し始めたのは今年に入ってから。去年と比べたらいいと思う」と竹中助手。
この中間は、宮城・山元トレセンで放牧。リフレッシュして帰ってきた。竹中助手は「前走は見えない疲れがあったのかもしれない。いい気分転換になった」と状態面に太鼓判を押した。
今年になってから5戦すべての手綱を執っている安藤勝は「2000メートル(マーメイドS)だと反応が良くないので、1800メートルはいい。もともと力はあるからね」と距離短縮を歓迎する。竹中助手も同じ。「小回りコース。前、前で競馬をしたい。何とかタイトルを」と力を込めた。13度目の挑戦で念願のタイトル奪取となるか。
-スポーツニッポン-