◆第70回オークス・G1(24日、東京芝2400メートル) 関東勢では、忘れな草賞を快勝し、2戦2勝で挑むデリキットピース。鹿戸雄調教師が絶賛する、センスあふれる走りに注目が集まる。
あふれる競馬センス。それが、デリキットピースの持ち味だ。キャリアは2戦だが、未知の魅力にあふれている。「大人になりきれていないのに、それでも好走するんだから…。センスがありますね」鹿戸雄調教師は持って生まれた才能を称賛した。
体の弱い面があったため、デビューは3月。1600メートル戦を使いたかったが、除外されたために2000メートルが初陣となった。3番手から楽に抜け出して3馬身半差の快勝。続く忘れな草賞でも、2番手からの正攻法で、オークスにもエントリーしているブロードストリート、サクラローズマリーを退けてV2を果たした。
「距離はもつし、(デビュー戦を)勝った時にうまくいけばオークスに行きたいとヨシトミ(柴田善騎手)とも話していた。2戦目は(関西に)強気に遠征したんですよ」ここまでは、トレーナーと主戦が思い描いた過程をたどっている。
その前走では、デビュー戦から12キロ体重が減って430キロ。「輸送する前から10キロ減っていた。デビュー戦が太かったのか、新馬戦の疲れが残っていたのか…。でも、問題はない」と気にした様子はない。短期放牧に出されて、「体は元に戻っている」と調整もスムーズのようだ。
完成度80% 鹿戸師は開業間もなかった昨年、エフティマイアで2着。「あの馬は早く(2歳6月)から使っていたし、しっかりしていた。100%の状態で出走させた」と振り返る。「でも、この馬はまだ良化途上の馬。80%かな」と控えめに話した。それでも、「まだ変わってくる馬だし、その辺を楽しみにしているんですよ」。トレーナーの想像を超える“変化”があれば、女王ブエナビスタにとって脅威の存在となる。
-スポーツ報知-