ブエナビスタ1強ムードに敢然と立ち向かおうとしているのがハシッテホシーノだ。デビューから4戦、すべて東京コースでのレースに出走しており、3戦目にはオークスと同じ舞台で牡馬相手に完勝。コース経験と距離適性という2つの武器で打倒ブエナビスタを決めてみせる。
ブエナビスタ断然ムードの中、強気に構えているのがハシッテホシーノの松岡正海騎手だ。前走のサンスポ賞フローラSは、何としても3着以内でオークスの優先出走権を獲得しなければならないレースだった。そんなプレッシャーの中でもハシッテホシーノは6番手追走から直線で力強く伸び、勝ったディアジーナに寄られて窮屈になるシーンもありながら、怯まずに3着とオークスへの切符を獲得した。
「前走はそれまであまり急かす競馬をしていなかったので、ある程度出して行って流れに乗せる競馬をしました。きちんとできていたし、収穫のあるレースだったと思います」
松岡は内容を高く評価している。体重が4キロ減っていて馬体の成長という点で物足りなさが残っていたが、この点も問題なくなった。13日にはWコースで松岡が騎乗して6ハロン84秒8をマークして、併せた古馬に3馬身先着。「競馬を使った後の方がカイバを食べているし、体調は確実にアップしていると思います。食欲があるということは、内臓的にも肉体的にも疲れが抜けている証拠」と手塚調教師は、前走での馬体減の反動はまったくないと言い切る。
ブエナビスタはこれまで5戦がすべて右回りで、距離経験も新馬戦の1800メートルが最長で3着。逆にハシッテホシーノはすべて東京コースで、3戦目の500万下ではオークスと同じ舞台の2400メートルで牡馬を相手に勝利を飾っており、オークス適性という点ではブエナを遥かに上回る。「東京の2400メートルはもってこいの舞台です。ボクの馬は勝っていますからね。折り合いがつくし、乗りやすい馬です。競馬に対してはまったく不安がありません」と松岡も自信を見せている。
2400メートルを勝っているという大きなアドバンテージがあるだけに“勝負に絶対はない”を、松岡・ハシッテホシーノが改めて証明しても不思議ない。
-サンケイスポーツ-