「マーメイドS・G3」(21日、阪神)
今週から24日間にわたる、はくぼ競馬がスタート。阪神の開幕週を飾るのは牝馬の戦いだ。華やかな舞台で、G1馬・リトルアマポーラが躍る。昨秋はエリザベス女王杯で頂点を極めたが、今年の2戦は悔しい思いを重ねた。休み明け3走目で体調面も申し分なし。コース、距離と好条件もそろう。夏の到来を告げる一戦で、タイトルホースが地力を見せつける。
G1馬の意地をかけ、リトルアマポーラが仁川で逆襲に出る。2つ目のタイトル奪取を狙ったヴィクトリアマイルでは、6着に敗退。前方にウオッカを見据え、道中の位置取りも上々。流れに乗って直線に向いたが、府中の長い直線を伸び切ることはできなかった。
前走を振り返り、影山助手は首をひねる。「追い切りの動きも良くて、状態はいいと思ったんですけどね」。広大な東京コースとはいえ、G1でのマイル戦。本質的に中距離馬のアマポーラにとって、“はじける”条件としては適していなかったということか。「マイラーズC、ヴィクトリアマイルと千六百メートル戦を使いましたが、やはり長めの距離の方がいいんでしょうね」と今回の舞台を見据える。
当初は宝塚記念に直行するプランだったが、限定戦のこの舞台に参戦。それだけ“勝利”の二文字を渇望する気持ちは強く、陣営の意気込みも並ではない。1週前追い切りは12日の栗東DW。ペガサスファイト(障害未勝利)を1秒3も後方から追走しながら、残り4F地点では速やかに並走状態に。しっかりした脚さばきで駆け抜けて、約1馬身の先着を決めた。
追い切り時計は5F67秒0-38秒5-11秒8。上がりの数字も優秀だ。「休み明け3走目で二千メートル戦。今回が一番条件としてはいいですからね。馬場状態が渋っても問題のないタイプですから、その点は心強いですよ」と影山助手は手応えを抱く。タフな強さは昨秋のエリザベス女王杯で証明済み。「何とかしてほしいですね」。開幕週の牝馬限定重賞で、一枚上の地力を見せつける。
-デイリースポーツ-