
アイビスサマーダッシュ・G3(19日、新潟・直線芝1000メートル)の連覇を目指すカノヤザクラが15日、栗東の坂路で追い切った。スピード感あふれる走りで、800メートル51秒0。昨年のサマースプリントシリーズの覇者らしく、暑い季節に調子を上げてきた。3歳馬のエイシンタイガーも元気いっぱい。栗東の坂路で50秒4と、この日2番目に速いタイムをマークした。
燃え上がるような暑さの中で、“夏女”が本領を発揮した。坂路に登場したカノヤザクラは、四肢を小気味よく回転させて軽快にラップを刻んで行く。1ハロンごとに13秒3、12秒4、12秒2と徐々にスピードを上げ、見せ場は最後の1ハロン。急傾斜も苦にせず、最後まで脚を伸ばした。
全体が51秒0で、ラストもしっかり踏ん張って13秒1。「いつもは、もっと時計がかかるのに、今日は良かった。欲を言えば50秒台で走ってほしかったけど、上積みはありそうだね」と橋口調教師は合格ジャッジを下した。
Vを飾った昨年と変わらない力強い走り。騎乗した小牧も、同じ感触をつかんでいた。「いいんじゃないかな。テンはそれほど速くなかったけど、最後までしっかり頑張っていた。あとは、スタートが決まるかどうかだね」。騎乗停止期間だった前走のCBC賞(11着=武幸騎乗)は、内枠で出遅れて馬場の悪いところを通らされた。7か月半ぶりのレースを叩いて、状態は間違いなくアップ。課題のゲートをクリアすれば、当然チャンスは膨らむ。
「いい仕上がり。巨人と同じように連覇をしたいね」大の巨人ファンである橋口師は、セ・リーグの首位を突っ走る姿になぞらえて勝利を誓った。昨年に続くアイビスSDの勝利、そしてサマースプリントシリーズの連覇へ。最高のスタートダッシュを決めて、原ジャイアンツのように独走態勢を作り上げるか。
-スポーツ報知-












