
1年前は涙をのんだ2頭が体調を整えてクイーンS・G3(16日、札幌)に参戦してきた。昨年8着のムードインディゴは、滞在効果も手伝って食欲が旺盛。秋華賞で2着になったころの調子を取り戻し、自慢の末脚で重賞初制覇に挑む。ザレマは、レース直前に出走取り消し。パワーアップした今年は、タイトルに手が届くところまで力を付けている。
1年前とは、状態が違う。昨年(8着)に続く参戦となるムードインディゴが、好気配を示している。「去年と比べて格段にいい。乗った感じもしっかりとしてきた」と山田了助手。放牧先から、1日に札幌入りしたばかりだが、体調面の充実は去年の比ではない。
今年はオーストラリアT(9着)で復帰して以来、精彩を欠くレースが続く。初戦はプラス22キロの474キロ。続くヴィクトリアM(11着)では、逆に18キロも体重を減らした。前走のマーメイドS(8着)はプラス10キロ。ゲートで隣の馬を見た瞬間にスタートを切られ、出遅れる不利もあった。不安定な馬体面が、成績にも影を落としている。
体重で調整が影響されないよう、この中間は、あえて馬体重を量っていない。ただ、滞在競馬でもあり、体調が充実しているのは確かだ。「カイバをよく食べているし、息遣いも悪くない。この馬は引っかかるような感じの時は、状態がいいんですよ。今はまさにそんな感じ。感覚としては、昨年の秋華賞に近い」と山田了助手は言う。
その秋華賞では、4角11番手から鋭く伸びて2着を確保した。当時の覇者ブラックエンブレムに、桜花賞馬レジネッタ。登録馬にはG1ホースも名を連ねるが、力は引けをとらない。「小回りだから、ある程度はついて行きたい。距離は悪くないし、相手関係も変わりはない。チャンスはある」具体的なレースプランが出るのも、体調面が良ければこそ。本来の末脚で、復調を高らかにアピールする構えだ。
-スポーツ報知-












