
飛躍とラストラン。五十嵐厩舎が18日の日経新春杯・G2(京都)に、新旧の看板娘2頭を送り出す。重賞2勝のマイネレーツェルは2400メートルの長丁場で今年の活躍を占う。これが引退レースとなる05年の2歳女王テイエムプリキュアは、49キロの軽ハンデと持ち前の先行力で勝機を見いだすのか。強力タッグの出現で、牡馬陣もうかうかできなくなった。
レースを通じて受け継がれるものがあるかもしれない。マイネレーツェルは、飛躍の1年へ向けての始動戦、テイエムプリキュアはラストラン…。「どちらも形は違うが、自分の競馬をするだけのタイプ。それでいい結果が出てくれれば」五十嵐調教師は穏やかな表情を浮かべた。
成長した姿を見せつけたいのがマイネレーツェル。昨秋はローズSを制しながら、波に乗りきれないまま年を越した。2400メートル戦は、直線で致命的な不利が大きく響いた昨年のオークス(9着)以来。「以前に比べるとレース後のダメージも残らないようになっている。前走(愛知杯3着)後に川田が長距離仕様になっているといっていた」樺元助手は距離延長をプラスと見ている。
集大成になるのがテイエムプリキュア。05年の2歳女王に輝いてから、長いトンネルに迷い込んだ。しかし、引退するはずだった昨年のこのレースで3着。自らの頑張りで現役続行が決まった。昨年秋のアルゼンチン共和国杯では、優勝したスクリーンヒーローなど牡馬の強敵を向こうに回して4着。粘りに粘って、ファンを沸かせた。「調教の気配はいいし、今はまじめに走るようになってきている。すんなり行ければ」と樺元助手。49キロの軽ハンデを生かせば、昨年の再現も夢ではない。
最初で最後のそろい踏み−。後輩へ託したい思い、そして先輩への惜別。強い気持ちでつながった強力タッグが、牡馬を相手に真っ向から立ち向かう。
-スポーツ報知-







