
満を持しての登場だ。超のつく良血馬フォゲッタブルが18日の京都5R新馬戦(芝2000メートル内)で初陣を迎える。母は97年に天皇賞・秋を勝ち、年度代表馬にも輝いたエアグルーヴ。いちばん上の姉アドマイヤグルーヴは03、04年とエリザベス女王杯を連覇した。そして父は96年の菊花賞馬ダンスインザダーク。07年セレクトセールで2億4500万円という全体で2番目の高値がついた。手綱を執るのはもちろん武豊だ。父母、兄姉たちの主戦を務めてきた名手がその背にはぴたりと、はまる。
池江郎厩舎ではディープインパクトを手掛けた市川厩務員、池江敏助手という“チーム・ディープ”が担当。11月からおよそ2カ月間かけて仕上げた。8日のDWコースでは6F81秒4、ラスト1Fを12秒9。時計が掛かる馬場だった14日はそれほど目立つタイムではないものの、攻めでも動くナショナルヒーロー(3歳500万)に1馬身先着。実際にその背中で資質を感じ取っている池江敏助手が確かな成長ぶり、抜群の操縦性を証言する。
「先週より時計は遅くなったけど馬場を考えればこんなもの。フットワークが最初の頃と比べ、ゆったりしてきた。坂路でも楽だし、馬場に入れても、むきにならない」
兄姉たち5頭のうち4頭がデビュー戦を快勝、周囲の期待に応えた。重圧がかかる舞台だが、数々の名馬を手がけた池江郎師は泰然と構える。
「時間をかけ、どんどんいい方向へ向いている。まずは無事に使って、一つ、一つクリアしてくれれば。どんなレースをしてくれるか楽しみ」
名馬は初戦から、きらめきを感じさせるはず。見逃すな!
-スポーツニッポン-







