
有馬記念で3着に好走したエアシェイディが、アメリカJCC・G2(25日、中山・芝2200メートル)に参戦する。明けて8歳になったとはいえ、今が「旬」とも思えるような充実ぶり。昨年、重賞初制覇を飾った思い出のレースで弾みをつけ、念願のGI制覇へ突き進むつもりだ。また、伊藤正厩舎からは、ネヴァブションも出走。トレーナーが“2枚看板”と期待を寄せているだけに、こちらも要注目だ。
いよいよ、勝負の09年が始まる。エアシェィディは、昨年末の有馬記念で中団からしぶとく脚を伸ばして3着。安田記念(4着)、天皇賞・秋(5着)に続くGI好走で、実力が本物であることを示した。
誰もが認める素質馬。しかし、かつては、緊張感から実戦で力を出せないことが多々あった。直前の放尿が好走の絶対条件だったが、有馬記念では“サイン”を見せず。それでも結果を残したことが、現在の充実を示している。
「今までは、おしっこをしない時は結果が出なかった。だから、正直、有馬記念は期待感が薄れたけれど、流れが向いたとはいえ、よく走ってくれたからね。(おしっこを)していたら、もっと走れたのでは、という気持ちはあるが、精神的に強くなっているのを感じる」と後藤は振り返る。03年11月のデビューから5年余り。ようやく、G1に手が届く位置まで来た。
明けて8歳を迎えたが、輝く栗毛の馬体は、まだまだ若々しい。「年齢的な衰えは全く感じないし、充実している感じすらする。どんどん良くなっているんじゃないかな」と後藤。たくましくなった精神面と同様の充実ぶりを見せている。
実りの09年とするために、昨年制したこのレースは落とせない。「今後のローテーションは決めていないが、マイル(安田記念)は、あまり使いたくない」と伊藤正調教師は宝塚記念が春の最大目標になることを示唆。同じ2200メートルの舞台で、存在感を示すつもりだ。
G1に向け、ここはあくまで通過点。「馬体は若いとはいえ、年齢が年齢だからね。今年が勝負の年だと思う」と後藤は力を込めた。高みを目指すエアシェイディ陣営に「勝利」以外の答えはない。
◆8歳馬とAJCC 高齢馬が活躍する傾向にあるレース。近10年で、03年マグナーテン、06年シルクフェイマス、08年エアシェイディと7歳馬が3頭優勝している。ただし、8歳馬に関しては、過去49回の歴史で連対はなし。83年メジロファントム、91年ランニングフリー、05年ユキノサンロイヤルの3着が最高となっている。
-スポーツ報知-







