
「札幌記念・G2」(23日、札幌)
第4戦目を迎え、サマー2000シリーズの行方も佳境に。10ポイントで並ぶトップ3頭のうち、サクラオリオンとミヤビランベリが駒を進めてきた。特にサクラオリオンは前走、この札幌で函館記念をVと、得意とするステージだ。鞍上の秋山ともども勝負気配が漂う。余勢を駆って、サマーシリーズの頂点へ一気に上り詰める。
大事な一戦を目前に控えても、サクラオリオン陣営に気負いは見られない。勝てば、ほぼ獲得できるサマー2000シリーズ王者の称号。だがそれはあくまでボーナス的なものに過ぎない。「とにかく、いい競馬をしてほしいだけ」と大久保助手は“自然体”を貫く。
木曜朝は札幌角馬場で調整。7歳とは思えない馬体の張りを誇示した。「状態は変わらずいい。とにかく札幌は合うからね。芝質が合うのも確かだけど、こっちに来ると馬が落ち着く。滞在が合うんでしょう」。函館記念Vのあとも出来は高いレベルで安定している。
池江郎厩舎といえばオープン馬の宝庫。馬房調整の都合上、たとえ重賞ウイナーでも担当者が代わるのは珍しくない。オリオンも例に漏れず、G3の2勝は別々の担当者でV。中間も担当をスイッチし、今回はベテランの白鳥厩務員でG2に挑む。オリオンとのコンビは久々になるが「7歳でも若い。新陳代謝が良くなる夏場もいい」。急なチェンジにも柔軟に対応できる“チーム力”の高さが名門厩舎の強みだ。
鞍上の秋山にも闘志を燃やす理由がある。サマージョッキーズシリーズは15ポイントを獲得し2位。トップの小牧とは1ポイント差だ。ワールドスーパージョッキーズシリーズ(12月5、6日・阪神)参戦を目指すうえで、札幌記念と来週のキーンランドC(昨年の覇者タニノマティーニで参戦)は最大のヤマ場になる。職人ぞろいのスタッフで挑む一戦。古豪オリオンが再び夏の一等星に輝く。
-デイリースポーツ-












