
昨年の最優秀3歳牡馬ディープスカイ(牡4歳、栗東・昆厩舎)が、屈けん炎を発症していることが18日、分かった。故障の個所、程度は不明だが、同馬を管理する昆調教師から、19日にも詳細が明らかにされる模様。最悪の場合、このまま現役引退という可能性もある。
同馬は、昨年3月の毎日杯で重賞初制覇。その後、NHKマイルC、ダービーを勝ち、“変則2冠”を達成した。秋には、天皇賞、ジャパンCで古馬を相手に3、2着。際どい勝負を演じて、最優秀3歳牡馬に輝いた。
今年は、凱旋門賞への出走を最大の目標に置いていたが、始動戦の大阪杯で2着。安田記念、宝塚記念も2、3着と敗れ、遠征は断念した。秋は、毎日王冠から天皇賞・秋のローテーションを予定。戦列復帰を見据え、8日に函館競馬場へ入厩したばかりだった。
同馬は、6月末に急死した名種牡馬アグネスタキオンの代表産駒。後継としての価値は高いだけに、関係者がどういう決断を下すか注目される。
◆屈けん炎 上腕骨と中節骨をつなぐ屈けんの繊維の一部が断裂し、発熱や腫れを起こす病気。腫れた患部の状態が海老(えび)の形に似ていることから、エビハラ、エビとも呼ばれる。症状が重い場合は引退を余儀なくされ、回復の見込みがある場合でも、長期休養が必要となることが多い。また、治癒しても再発する症例も見られ、競走馬にとって不治の病として知られる。最近は、患部以外から採取した細胞を培養して患部に移植する「幹細胞手術」が、治療法として採り入れられている。
-スポーツ報知-












