
◆フェブラリーS1週前追い切り(11日) 来週のフェブラリーS・G1(22日、東京・ダート1600メートル)で、初めてダートに挑戦するダイワスカーレットが11日、栗東のCウッドチップコースで追い切りを行い、併せ馬で3馬身半先着。そのパワーを改めてアピールした。一方、昨年の覇者ヴァーミリアンは、坂路を力強く駆け登って順調な仕上がり。陣営は“ダート王”として君臨してきた意地を示そうと、気合十分だ。
強烈なデモンストレーションだった。ダイワスカーレットは、Cウッドチップコースの併せ馬で“グランプリ・クイーン”の貫禄を示した。前半は、余裕の手応えで流し、モンテクリスエス(4歳1600万)と並ぶ形で直線へ。ここからが見せ場だ。一瞬のうちに突き放して3馬身半先着。相手がダイヤモンドSの有力馬でも、全く問題にしなかった。
6ハロンの時計が81秒6。手前を替えなくても、ラスト1ハロン12秒0と鋭く伸びた。「馬なりでぶっち切った。馬力がすごい。追っていたら重心がグッと沈んで、さらに離していた」と鮫島(レースでは安藤勝)は驚くばかりだ。
先週は、坂路からDウッドチップコースに向かう入り口で動かなくなったが、この日は大丈夫。すんなり馬場入りして、不安をすべて打ち消した。「いつもは、逆に自分から入って行く馬。これが本来の姿。もうできていますね」と鮫島は仕上がりの良さを実感。バトンを渡される安藤勝は「スムーズに追い切りができて良かった。さすがの時計だね」と笑顔を見せた。
松田国調教師も満足そうだ。「外を回って追い込んでおり、牝馬には相当な負荷のかかる追い切りだったと思う。脚をためて、最後はよく伸びていた」と賛辞の言葉を繰り返した。
初ダートでも対応できるという確信が、トレーナーにはある。「つめの小さい馬なので大丈夫。前に行けるし、砂をかぶらず走れると思う」。芝のレースと同じように、ハナに立って影さえも踏ませない−。この日のパフォーマンスで、陣営の自信はさらに深まったに違いない。
-スポーツ報知-







