
強力な4歳馬が、世代交代を目指す。近年のダート界は、現7歳世代の天下だが、今回のフェブラリーSは、米G2(ピーターパンS)勝ち馬のカジノドライヴ、充実一途のエスポワールシチー、広い東京向きのサクセスブロッケンと、魅力あふれる4歳馬がそろった。カネヒキリ、ヴァーミリアンの壁は厚いが、若さは何よりの武器。一気に勢力図を塗り替える可能性はある。
「日本のダート王」の称号を得て、堂々とドバイへ−。大器カジノドライヴが、ドバイ遠征一本の予定を変更して、フェブラリーSの舞台に上がる。
「使えないと思っていたが、使える可能性が出てきたので」(藤沢和調教師)と、急きょ1週前にエントリー。その時点では、出走馬決定順で17番目の次点だったが、ダイワスカーレットの引退とロールオブザダイスの回避により、“切符”が回ってきた。
滑り込みでの出走だが、仕上がりに関して、心配は全くない。1月24日のアレキサンドライトSを勝ったあとは、美浦トレセン近くのミホ分場へ放牧に。「普通に(キャンターは)乗っていた」とトレーナーは話す。10日に帰厩してからは、11、13、15日に軽めの追い切りを消化。17日は、坂路で58秒9、59秒6の時計を刻んだ。「普通に乗っても、これくらいは出てしまう」と津曲助手。「前走の時計が速くて反動を心配したけれど、体は戻っているし、硬さも見られない。(米国遠征帰りだった)ジャパンCダート(6着)の時よりもいいと思う」GI奪取へ向けて状態面に太鼓判を押した。
国内のダートの猛者と対決したあとは、ドバイ・ワールドカップ(3月28日、ナドアルシバ競馬場・ダート2000メートル、優勝賞金360万ドル)への参戦が待っている。「右回りではスムーズさを欠くところがあるので、左回りはいいんじゃないか。芝からのスタートも問題ない」と津曲助手。強敵相手に快走を演じれば、“世界”がぐっと近づいてくる。
-スポーツ報知-







