
サマー2000シリーズの第1弾として行われる七夕賞・G3(12日、福島・芝2000メートル)。暑い季節のハンデ戦だけに、伏兵が台頭する余地は十分ある。デストラメンテは、前走で1600万条件を勝ったばかりだが、毎年、この時期に好成績を残している馬だ。ハンデは54キロ。波乱の主役となる資格は備えている。
稼ぎ時がやって来た。7、8月に【3200】と連対率10割を誇る“夏男”デストラメンテが、これ以上ない状態で重賞に挑む。
「夏に走ることは、ここ2年の成績が証明しているからね。寒い時は楽をさせて、万全の状態で暑い時期を迎えられるように考えてきた」と清水美調教師。14番人気だった5月末のむらさき賞を鮮やかに制し、勢いをつけてきた。
「『今年も、結果が出るのは夏の新潟くらいからかな…』と思っていたら、あの競馬。力をつけてきた証拠だろうね」1日には、美浦の坂路で1週前追い切りを消化。いっぱいに追われたパートナーに対し、馬なりで楽々先着して51秒1−11秒9を刻んだ。「状態は、さらに上がっているよ」静かな口ぶりながら、手応えを感じている様子だ。
重賞出走は、3歳秋のセントライト記念以来、2度目。その時は、直線で早々と後退し、12着に終わっている。「夏に2連勝して挑戦したんだけど、まだ力が足りなかった。今なら違うと思う」準オープンを勝ったばかりとあって、ハンデは54キロ。大駆けの条件はそろった。
「左回りの方が結果が出ているけど、気にしなくていい。とにかく、レースの時期が重要だから」とトレーナー。「サマー2000シリーズ」の主役の座を、ひそかに狙っている。
[記録メモ]
◆荒れ馬場OK 前走のむらさき賞は「不良」。未勝利戦1着時が「稍重」。最終週で芝の状態が悪化しているのは、かえって歓迎だ。
◆叩き良化型 今回と同じ休み明け4戦目の成績は、07年8月萬代橋特別1着、08年7月南相馬特別2着。一番の走り頃だ。
◆サマー2000シリーズ 七夕賞のほか、函館記念(12日、札幌)、小倉記念(8月2日、小倉)、札幌記念(同23日、札幌)、新潟記念(同30日、新潟)の5つの2000メートル重賞をポイント制で争う。優勝馬の馬主には4000万円、厩舎関係者には1000万円が贈られる。過去3年の王者は、06年スウィフトカレント、07年ユメノシルシ、08年ミヤビランベリ。
-スポーツ報知-












