
「七夕賞・G3」(12日、福島)
サマー2000シリーズ第1戦で“夏女”が躍動する。前走の福島テレビオープンでは6着に敗れたアルコセニョーラだが、メンバー最速タイのラスト3Fを記録したように決して悲観する内容ではなかった。昨年のシリーズは小差3位。今年こそは-の強い思いを携えて、得意の福島で確実に高ポイントを稼ぐ。
1年前の悔しさをバネに飛躍を誓う構えだ。昨年のサマー2000シリーズで、アルコセニョーラは優勝したミヤビランベリとわずか2ポイント差の3位。新潟記念を2馬身差で圧勝しながら、七夕賞での12着完敗が響いて涙をのんだ。畠山助手は「結果論ではあるけど、去年は七夕賞でもう少し頑張っていればね」と振り返る。だからこそ今年は一層力が入る。目指すはシリーズ制覇だ。
“夏は牝馬”という競馬の格言を地で行くタイプだ。過去5勝のうち、3勝を7月から9月に挙げている。新潟記念の勝ちっぷりを振り返ってみても、まさしく“夏女”だ。「体が絞れるこの時季は合っている。440キロを切れるかどうかがひとつのバロメーターだからね」。暖かくなるにつれて、調子を上げてくるタイプ。今回も出来は上昇カーブを描いている。
前走の福島テレビオープンは6着に敗れたが、上位の2頭は4角通過が1、2番手という、小回りらしい前残りの決着。後方からメンバー最速タイとなる上がり3F35秒9をマークした内容は高く評価できる。「流れが向かなかっただけ。悲観する内容ではなかった」と気にしていない。福島は07年の福島記念で重賞初Vを飾り、4月の福島牝馬Sでも2着に好走。舞台設定は申し分ない。
「夏が好きな馬で、二千メートルの距離も一番合っている。このシリーズ向きだよね」。陣営は早くからこのみちのくの名物重賞と、連覇がかかる新潟記念(8月30日・新潟)に照準を絞っていた。夏競馬の女王を目標に、2戦入魂。初戦をものにすれば視界はグッと明るくなる。
-デイリースポーツ-












