
“ストップ・ザ・ブエナ”は、美浦トレセンから−。アネモネSを快勝したツーデイズノーチス陣営の勢いがいい。ここに来て体質が強化。斎藤誠調教師は「ワクワクしている」と初対決に胸を躍らせている。
“女王”の強さは認めても、ツーデイズノーチス陣営には真っ向からぶつかろうという意欲がある。「楽しみの方が大きいですね。相手は、負けても悔しくないくらいに強いんで…。でも、この馬の瞬発力も捨てたものではないですよ」ムードは“ブエナビスタ1強”でも、斎藤誠調教師は、あくまで前向きだ。
素質馬が軌道に乗ってきた。デビュー前から「歩かせると全身を使うし、走らせると、ゴムまりみたいに弾けていた」とトレーナーは大きな期待をかけていた。ところが、脚がそっているため、レースを使うと、はれることがあり、休養がちに。ようやく大物の片りんを見せたのが、前走のアネモネSだった。
5か月ぶりだったが、後方から徐々に進出し、弾むような脚取りで、2馬身差の快勝。「スムーズなら勝てると思っていた。芯が入ってきました」パートナーの松岡は当然のように振り返った。
泥んこ馬場での激走も、心配していた反動はなかった。「すぐに乗り出せましたからね。2歳時は、使うごとに休養を挟まなくてはならないくらい弱かったけど…。コンスタントに使えるようになったのが一番ですね」と斎藤師は目を細めた。
桜花賞を目指す関東馬にとって、鬼門と言われる長距離輸送も気にしていない。「新馬戦を福島で走っているし、山元トレセン(宮城)にも行ったり来たりしている。輸送は大丈夫ですよ」
肉体的にもパワーアップ。胸前、トモ(後肢)がたくましく映る。「筋肉がつくべきところについて、余分なところが取れた。先週末で490キロ(前走時484キロ)。もう少し膨らませて、レースでは480キロ前後。追い切りも、しっかりやりますよ」輸送による消耗は、極力抑えられるとみている。
美浦の期待も背負って臨む戦い。「ワクワクしていますよ」とトレーナーは笑顔で言った。秘めた能力が全開すれば、“女王”を苦しめるシーンが見られるかもしれない。
-スポーツ報知-












