
◆桜花賞追い切り(8日) 力強いアクションでスピードに乗り始める。坂路の2ハロン目に差し掛かるころ。ダノンベルベールが加速態勢に入った。後藤のゴーサインとともに四肢の回転が速さを増す。ラスト2ハロンは12秒0、11秒9。一気にアップする傾斜を感じさせないスピードで上がり切った。
全体では52秒9をマークしながら、しまいも12秒を切ったのはこの中間でも初めて。「最後までぶれることなく、いい時計を出している。だれが見ても素晴らしい状態を見せられたんじゃないか」。後藤はかなりの手応えを得た様子だった。
以前の栗東滞在時とも様子は違うようだ。阪神JF(2着)の時は、初めての環境に戸惑って馬体重を大幅に減らした。「周りの馬に対して攻撃的な気持ちになっている。いつでも蹴るような感じで他の馬に寄せることが出来ない」と後藤は精神面の変化も感じ取っている。
美浦から駆けつけた国枝調教師も表情が明るい。「併せれば動くので単走で追った。能力が高いから楽に動くよね。いい動きだったし、満足している。阪神JFより明らかに良くなっている」。
阪神JFでブエナビスタにつけられた2馬身半の差は埋められるのか。後藤は「ディープインパクトの時もそうだったけど、生まれた年が悪かったというぐらい強い馬」と相手を持ち上げたうえで、「いままで牝馬クラシックを意識できる馬に出会ったことはない。ここまでは完ぺき。期待感はある」とキッパリ。1強ムードへの反抗心が燃えているようだった。
-スポーツ報知-












