
昨年のダービー、NHKマイルCを優勝し、最優秀3歳牡馬に輝いたディープスカイが、大阪杯(4月5日、阪神・芝2000メートル)で09年初戦を迎える。古馬になって体が成長。ステップのG2レースとはいえ、管理する昆調教師からは“必勝宣言”が出た。これに対するのは、関東のエース・マツリダゴッホ。昨年の後半は結果が出せなかっただけに、早めに栗東に入り、意欲的に調整を積んできた。
単なる“始動戦”で終わらせるつもりはない。ディープスカイは、勝つための態勢をきっちり整えた。
「自分の中では、3連勝を狙っているよ。前哨戦という気持ちは全くない」。栗毛の馬体を見つめる昆調教師のまなざしから、本気度が伝わってくる。1月に行われたJRA賞の授賞式で、今春のローテーションを大阪杯、安田記念、宝塚記念の3戦と明言し、秋には凱旋門賞に挑戦するプランを発表した。海外へ飛び立つ前に、負けることは許されないという訳だ。
その意欲は、1週前追い切りの動きにも感じられた。栗東の坂路を単走で53秒4−38秒6−12秒6。昆師が「しまいの反応が良かった。馬場が悪い時間帯であれだけ走れるのは、調子がいい証拠」と話せば、2週続けて騎乗した四位も「状態は上がってきているし、いいスタートが切れそう。結果を出さなければと、期するものはある」と力を込めた。
先週の高松宮記念では、ローレルゲレイロが9度目の挑戦でG1初勝利。「暖かくなったので、厩舎の勢いをつけていこうと思っていた」という昆師の言葉通り、厩舎のムードも上昇気配だ。
3歳で挑戦した天皇賞・秋、ジャパンCは〈3〉〈2〉着。あと一歩のところで勝利を逃したが、年が明けて古馬となり、トレーナーは、はっきりと成長を感じている。「馬体重は、ダービーの頃とそれほど変わりないけど、馬体がスラッとした。背が伸びて、走る体になってきた」。まずは確実に勝利をつかみ、主役が誰であるかをはっきりさせるつもりだ。
-スポーツ報知-












