
「第53回大阪杯」の追い切りが1日、栗東トレセンで行われた。主役となるダービー馬ディープスカイが坂路で迫力満点の動き。4F51秒5~12秒3と抜群の時計をマークするとともに、凄味を感じるほどの瞬発力まで見せつけた。
ダービー馬の闘志に火が付いた。ディープスカイの最終追い切りは坂路。5、6馬身も前を行く僚馬ポールシャトル(5歳500万)にラスト2Fあたりで急接近し、最後は1馬身半突き放した。意図した通りの内容に昆師はニンマリだ。
「併せるというよりも、前をつかまえられればという内容。間が空いているし、実戦の雰囲気を味わわせるためにね。最後、闘争心を引き出すために馬を動かしておきたかった」
先週までCWコースで併せ馬を2本消化。きっちり乗り込む厩舎のスタイルそのままに、妥協のない攻め馬を積んできた。見た目にもすっきり見せての好仕上がり。トレーナーは確かな成長も感じている。
「先週で馬体重は514キロ。数字は前走とほぼ同じだけど、背が伸びて大人になった。スラッと見えるけど、今はボリュームを持たせる必要はないから」
仕上がりへの自信が雄弁にさせる。質問に対しても昆師の言葉は全くブレない。
「立ち回りが上手になっているから距離は気にしていない。スピード勝負も経験済みだし、体があるから悪い馬場でも大丈夫。59キロといっても別定。ほかが恵まれているわけじゃない」
レース条件、馬場状態、すべてに対して問題なしとの見方を貫いた。手綱を取った四位の感触も上々だ。
「順調に来ているし、言うことない」
気になるのが、同じく休み明けだった神戸新聞杯との比較。名手は苦笑まじりに振り返った。
「神戸新聞杯の時は僕が中間に時計を出し過ぎまして、メニューが狂ってぎりぎりの感じだった」
誤算があったという、その時でさえ、終わってみれば完勝だった。条件は今回の方が厳しくなるが、まさにスキのない仕上げ。堂々と今年初戦に向かう。
-スポーツニッポン-












