
夏は牝馬だ。第45回小倉記念・G3(8月2日、小倉・芝2000メートル)で、昨年G2を2勝したマイネレーツェルが復活Vを狙っている。今年に入って不振が続いているが、順調に調整が進む今回は、好走条件がそろっており、反撃態勢が整った。また、米子Sを勝って波に乗るクラウンプリンセスも、初の重賞制覇へ陣営は強気の姿勢を崩さない。牝馬の上位独占の可能性も十分だ。
昨年は報知杯フィリーズレビュー、ローズSと重賞を2勝。エリザベス女王杯でも4着に入り、世代トップクラスの力を示したマイネレーツェルが夏の小倉で復活を目指す。「(実績から)それなりのハンデ(54キロ)をもらっているけど、そこそこの競馬をしてほしい。いや、してもらわないと困る。ここが正念場」と五十嵐調教師にも力が入る。
今年は15、17、9着と不振が続くが、ここ2戦は不運が重なっての敗戦だ。ヴィクトリアマイルは返し馬で鞍がずれて、再度の装鞍で激しくイレ込んでしまった。「普段でも厩舎装鞍をするくらいの馬だからね。パニックになってレースにならなかった」と振り返る。
マーメイドSでも調整に狂いが生じた。ゲート再審査を課せられたために、中間はその練習に時間を割かれた。結果的に追い不足となり、前週の日曜日に坂路で追い切ったが49秒8。速すぎる時計が出たために、レースの週は坂路で60秒8と軽めしかできなかった。「当週にやれなかったからね。競馬にいくといつもと違った」と指揮官。
しかし、叩き3戦目となる今回は順調そのものだ。レース翌週はプールで調整して、7月2日から坂路入りを再開。先週の土曜日には坂路で51秒8の好時計をマークした。「先週は前回のような速すぎる時計ではなかったし、順調にきているよ。いつも通りの調整ができている」とトレーナーは普段通りを強調した。
今回は、逃げ馬がそろって、展開も向きそうだ。「秋に向けて賞金を加算してもらいたい」と笑顔を見せる五十嵐師。“夏は牝馬”。サマースプリントでは、グランプリエンゼル、カノヤザクラが連勝中。サマー2000シリーズでも牝馬が存在感を示すか。
-スポーツ報知-












