

中山記念(3月1日、中山・芝1800メートル)に出走するトウショウシロッコは、過去重賞で2着2回、3着3回と、勲章にあと一歩のレースが続いている。2走前のオープン特別、ディセンバーSに勝ち、前走のアメリカJCC3着と、中山コースで連続好走。この勢いに乗って、待望の重賞初制覇なるか、注目の一戦だ。
待望の重賞初制覇へ、機は熟してきた。これまで、タイトルにあと一歩まで迫りながら、手にすることができなかったトウショウシロッコ。「2、3着ばかりだからなあ」と大久保洋調教師は苦笑い。これまで3勝しかしていないのが不思議な感じだが、「中山の1800メートルは勝っているし、実績があるという部分でプラスアルファはあると思う」ベストの条件で、展望が明るい。
3歳時には1勝馬の身ながら、京成杯、セントライト記念で2着と健闘した。一昨年4月のオープン特別で2勝目を挙げたが、その後は脚部不安のため、1年3か月もの休養を余儀なくされた。「形ができたところで休んでしまった」と大久保師は当時を残念そうに振り返った。
昨年の7月に復帰、当初は引っかかる面をのぞかせて結果を出せなかったが、新潟記念、オールカマーで連続3着と“善戦マン”は復活。暮れのディセンバーSでは一枚落ちの相手とはいえ、3勝目をつかみ完全復活をアピールした。
課題も解消されている。スタンド前のスタートとなるレースでは、ゲート難が顔を出すことがあったが、「油断はできないけど、最近はずっといいですからね」と吉田豊。普段の調教でもゲートに入れられて万全を期しており、不安はない。
先週の東京で、半弟のトウショウウェイヴが準オープン特別を勝ってオープン入りを果たし、中京記念に駒を進める。「こっちは左回りでも右回りでも走る」とトレーナー。吉田豊も「お兄ちゃんも頑張ってもらいたいですね」と力を込めた。兄弟での活躍が期待される今年、ひと足先に兄がタイトルを取って、貫禄を示す。
-スポーツ報知-







