「阪神大賞典・Ｇ２」（２２日・阪神）
天皇賞・春（５月３日・京都）を目指す古馬一線級が仁川に集結。昨年のジャパンＣを快勝したスクリーンヒーローは美浦ポリトラックで追走並入。全体時計は５Ｆ６６秒８と平凡だったが、動きはさすがＧ１ウイナーと思わせるもの。騎乗機会重賞４連勝中の横山典を背に、春の主役の座を狙う。
昨年のジャパンＣ優勝馬スクリーンヒーローが満を持して登場。久々を感じさせない動きで、Ｇ１ウイナーの貫禄を見せつけた。美浦ポリトラックで水出（レースは横山典）を背に、アイアムランボー（３歳未勝利）を５馬身追走。栗毛の馬体を輝かせ、力強いフットワークで四肢を前に進める。楽な手応えのまま４角で外へ持ち出すと、馬なりでパートナーと並入。５Ｆ６６秒８、１Ｆ１１秒９と時計は平凡でも、存在感を示すには十分な迫力だった。
「６６秒台ですか？そんなに出ていましたか。６８秒ぐらいかと思ったんですけど」と、タイムを伝え聞いた水出は感覚より速い数字に驚きの表情を見せる。「それだけ状態がいいということでしょう。休み明けという感じはしないです」と好仕上がりを約束した。鹿戸雄師の表情も明るい。「時計うんぬんより、いい併せ馬ができて良かったよ。馬なりとはいえいい動きだった。気持ち良く走っていたね」と言ってうなずいた。
有馬記念５着後は、しばらく自厩舎で体調を整えてから宮城県の山元トレセンへ。順調に乗り込まれ、２月１９日に美浦に帰厩した。「帰ってきてからも週２本ずつ併せ馬ができた。体重はちょっと増えているが、関西までの輸送もあるからちょうど良くなるんじゃないかな」。ここまでは指揮官の思い描いた通りに調整が進んでいる。「あとはノリちゃん（横山典）頼みだね」と、重賞騎乗機会４連勝中の鞍上に全権委任だ。
その横山典は１週前に騎乗し感触を確かめた。「順調なのが何よりだよ。長い距離が合うかどうかは分からないし、今回は５９キロ。でも操縦しやすくて折り合いがつくからね。天皇賞へ向けてどんな競馬をするか」と口元を引き締めた。盾穫りへ、絶好調の鞍上に導かれ好発進を-。春の古馬・中長距離戦線の主役をアピールする。
-デイリースポーツ-
