
スプリングS・G2(22日、中山・芝1800メートル)の最大の注目馬は、アンライバルドだ。オープンの若駒Sを上がり34秒台の末脚で突き抜け、3馬身半差の圧勝。重賞未出走ながら、本紙「3歳馬ランキング」でも第3位に入っている。関東初見参のレースをVで飾れば、4戦4勝のロジユニヴァースの背中が、はっきり見えてくる。
クラシックへ向けて、真価を問われる戦いだ。西の長距離砲アンライバルドが、中山へ乗り込んで来る。「大きいところを狙うとなると、関東エリアにしかレースはない。そういう経験も必要だからね」と友道調教師。阪神の重賞やトライアルには目を向けず、遠征競馬を選択した。
父ネオユニヴァースも、和製ラムタラと言われた半兄フサイチコンコルドも、ダービーで頂点を極めた筋金入りの良血馬。新馬戦では、今や不動の女王の座を確立しつつあるブエナビスタを3着に、きさらぎ賞を圧勝するリーチザクラウンを2着に下した。
「デビュー前からクラシックへと思っていた馬。新馬戦は、決して位置取りの差だけで勝ったのではないと思う」とトレーナーは振り返る。
京都2歳Sでまさかの3着に敗れたが、若駒Sでは中団から瞬時に突き抜け、3馬身半差の独走V。改めて力の違いを証明した。「京都2歳Sは、あまりにも悪条件が重なった。比較的落ち着いていた前走は負けられないと思っていたし、あれが本来の姿」唯一の敗戦は、装鞍所からイレ込み、主戦の岩田が落馬で急きょ乗り替わりとなる不運もあった。序盤から口を割り、惨敗しても不思議のないレース。地力で3着を守ったという言い方が正しいかもしれない。
中間は、そんな精神面を考慮しながら、長めからじっくり乗って仕上げてきた。「予定通りに来ているし、小回りに対応できる器用さもある。あとは気性のことがあるので、輸送してどうかだけ」と友道師は言った。4戦全勝のロジユニヴァースを頂点とする勢力図を塗り替えるだけの素質の持ち主。輸送さえクリアすれば、光は見えてくる。
◆馬名の意味 匹敵するもののない。無比の。その名の通り、3歳世代で無敵の存在になるか。
-スポーツ報知-













