
「天皇賞(春)・G1」(5月3日、京都)
万全の仕上げで盾獲りへ挑む。出走馬18頭と枠順が確定した30日、G2を連勝中のアサクサキングスが栗東DWを併せ馬で追い切られた。終始馬なりの内容だったが、走る気に満ちあふれ、自らハミを取って加速。半馬身の先着で充実ぶりをアピールした。一昨年の菊花賞以来となるG1制覇を目指し、(8)枠(17)番から発進する。馬券は1日から一部ウインズで、2日から全国で発売される。
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昨年のリベンジを-。この1年間で培った力を盾獲りにぶつける。アサクサキングスは栗東DWでヒラボクロイヤル(5歳オープン)と併せ馬。1秒1後方からスタートし、内から差をグングン詰めていく。終始手綱は押さえられたままで6F87秒0-40秒0-12秒2をマークし、半馬身先着を決めた。全体時計こそ平凡ながら、馬体を合わせた直線はまるでゴムまりのよう。雄大な馬体をしなやかに弾ませた。
よほど手応えが良かったのだろう。手綱を取った四位も笑顔を見せた。「トレーナーからは“フィニッシュをいい形で”と言われたけど、いい感じだった。全体時計が物足りないと思う人もいるだろうけど、しまいの脚は良かったからね。文句なしでした」。躍動感にあふれるラスト1F12秒2が、絶好調の証しだ。
阪神大賞典は苦手の道悪を克服し重賞2連勝。5歳の春を迎え、充実期に入った。「馬場が悪かったけど、強い競馬を見せてくれた。ポンポンといい感じできたし、昨年よりも勢いがある。この流れを上手に生かしたいね」。1番人気の支持を集めた昨年は3着に敗れた。先着を許した2頭は5歳馬。キャリアの差を埋められなかったが、今年は違う。「G1をひとつしか勝っていないけどもうひとつ、ふたつは勝ってほしい馬。今年こそは、という気持ちで乗ります」。“王道” を制した実績を携え、ライバルを堂々と迎え撃つ。
淀の長丁場は菊の大輪を咲かせた舞台。予報では晴れが見込め、条件は好転する。「G1を勝っているコースだからね。いい脚を長く使うから京都の方がいい。引っ張ってくれる馬もいるし、その後ろでジワッと自分の形の競馬になれば」とVの軌道を思い描いた。
「当日、人気にもなるだろうしマークされる立場だけど、いい形で勝てればと思う」。枠は(8)枠(17)番に決定。頂点到達を目指し、ゲートインのときを待つ。
-デイリースポーツ-










