「マーメイドＳ・Ｇ３」（２１日、阪神）
ウオッカ、ダイワスカーレットと同期生。最強世代の実力派が、再び軌道に乗ってきた。重賞初Ｖをかけて、仁川の開幕週に挑むレインダンス。復調一途の状態に加え、距離延長も大きなプラス材料だ。１６度目の挑戦で、待望のＧ奪取へ突き進む。
０７年の秋華賞ではダイワスカーレット、ウオッカに割って入ったほど。近年最強のハイレベル世代の有力馬だが、レインダンスはいまだ重賞未勝利の３勝馬。前記のＧ１・２着に加え、前々走の京都牝馬Ｓでも２着。確かな実力を持ちながら、２年近く勝利の美酒を味わっていない。「かつての不振は脱して、今はいい状態だよ。距離も合っているから、何とかいい結果を出したいんだ」。混じりけのない、本音だろう。宮師は率直に勝利を欲しがる。
無理もない。これほどの実力馬が、昨年の今ごろは不振続き。無類の堅実派が、５戦続けて２ケタ着順を重ねたこともあった。「夏負けが尾を引いたり…。ようやく立ち直ったな。ここ３戦は、いい競馬をしていると思うよ」。特徴は、いずれも中団よりやや後方からレースを進めている点。脚をため、直線で確実に差を詰めている。「いろんな競馬ができるタイプ。流れに応じたレースが可能だからね。そのなかで、ここ３戦のような戦法が一番合っているようには思うね」と指揮官は明言した。
火曜は栗東坂路を１本駆け上がり、１７日の追い切りに備えた。「順調にきているよ。前走で８キロ増えていたけど、今回はもっと増えていると思う。ボリュームアップしているよ」。師の言葉通り、栗毛の馬体には張りがある。拠点の栗東坂路のみならず、栗東ＤＷでも調教中。それだけ、肉体面が充実している証明だ。あとは、待望の良馬場を待つだけ。「掛かり気味に行く分、ハミに頼る。以前より、道悪に対応できるとは思うけど。良馬場にこしたことはないからね」と、梅雨の“中休み”に期待している。
-スポーツ報知-
