「マーメイドＳ・Ｇ３」（２１日、阪神）
昨年５着の雪辱を誓い、ベッラレイアが１７日、栗東坂路で好時計をマーク。単走でしまい重点に４Ｆ５１秒４で駆け上がった。休み明け３走目で着実に上昇。０７年４月のフローラＳから勝利が遠のいているが、実力は誰もが認めるところ。完全復活をアピールする。
もはや敵はゲリラ豪雨だけ-。そう言わんばかりの満点リハで、ベッラレイアが完全復活をアピールした。栗東坂路での単走追いは、外ラチ沿いをキビキビと躍動。集中力を切らさず、力強くチップを蹴り上げた。４Ｆ５１秒４-３８秒２-１３秒１の好時計からも、体調アップは一目りょう然だ。
最終追い切りに限定すれば、自己ベストを更新。感触を確かめた堀部助手の表情も明るい。「１週前に追って、当週は軽めにするのがいつものパターン。でも今回は中２週なので、この１本をしっかりと追った。思っていた以上に速い時計が出たけど、それだけ調子が上がっている証拠。使うごとに気持ちも入ってきているからね」。最終追い切りに騎乗するのは、昨年のマーメイドＳ以来１年ぶりだったが「スクミに悩まされていた去年とは全然違う」と大幅な体質強化を感じ取った。
前走の金鯱賞は牡馬相手に小差の４着。引き揚げてきた秋山は「やっといいころの感じに戻ってきた」と興奮気味に話していたものだ。堀部助手も「４角では掲示板もないと思ったけど、よく伸びてきた。やはり力がある」と地力を再認識。３歳時にウオッカ、ダイワスカーレットと“３強”を形成した実力馬がようやく復調してきた。
１番人気だった昨年は直前の豪雨に泣かされ５着。今季初戦の福島牝馬Ｓも泥んこ馬場で力を発揮できなかった。「“そんなに降らんでもいいやろ”って思うぐらい、極端に雨が降る。運がないね」。だが牝馬限定のＧ３で、もう泣き言は言っていられない。「道悪は極端じゃなければ大丈夫。何とかしないとね」。秋のＧ１をにらみ、久々の美酒を味わって弾みをつける。
-デイリースポーツ-
