
「ヴィクトリアマイル・G1」(17日、東京)
復権を誓う6歳の“姫”が力強く弾んだ。カワカミプリンセスは13日、栗東DWで単走追い。しっかりと追われ、5F69秒1-39秒5-12秒6を計時した。前夜の雨で力のいる馬場状態だったが、一糸乱れぬフットワークだ。
西浦師も納得の表情で出迎えた。「先週にある程度やっているので、オーバーワークにならないように調整。今年になって一番いいんじゃないかな」と出来に胸を張る。このあとは秋に備える予定。柳田助手もこん身の仕上げを施した。「3角手前に馬がいたのでムキになった。前に馬を見つけると、追い掛ける気の強さを持っているから」とまずは苦笑い。「でも動きは悪くなかったよ。時計はかかったけど、馬場が深かったせい」。負けん気の強さこそが本来の姿。気持ちも動きも最高レベルに達している。
有馬記念のあとは距離を徐々に短縮し、逆算したローテを組んできた。10着に敗れた一昨年とは違う。そして、久しぶりのマイル戦にも手応えがある。「2年ぶりだが、当時は休養を挟んで本格的に良くなっていなかった。今年は1着を目指したい」と気合が入る。
秋華賞以来、約2年7カ月ぶりのVを目指す。06年のエリザベス女王杯で1位入線も降着。長らくゴール板を先頭で駆けていない。「本当は昨年いっぱいで引退と思ったけどね。走り足りない感じだったので、もう1年延ばした。もう1回、何とかしてこの子に口取りをさせてやりたい」。2年越しの雪辱を果たし、再び牝馬最強の座をつかみ取る。
-デイリースポーツ-










