
「アンタレスS・G3」(26日、京都)
連覇へ向けて、視界良好-。昨年の覇者ワンダースピードが22日、栗東DWで最終追い切り。併せ馬で首差遅れたが、余力十分の手応えだった。2カ月ぶりの前走を叩いて、定石通りの良化を見せている。今回は過去5勝を挙げている、得意の京都コース。自慢の先行力を発揮し、通算4つ目の重賞タイトルを手にする。
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時折、併せ馬ではちぐはぐになるワンダースピードが“優等生”の動きを披露。サクラインパルス(4歳500万下)の内にピタリと取り付き、馬体を接しながらスパート。集中力が切れることなく、力強いフットワークでゴール板を駆け抜けた。最後はわずかに遅れたが余力は十分。陣営が思い描いた通りの最終リハをこなした。
6F82秒3-40秒0-12秒6。数字だけ見れば平凡だが、攻め駆けしないこの馬にとっては十分な時計。見届けた羽月師は「珍しく動きましたね」と期待以上の内容に笑顔。「離れると遅れてしまうので、ずっとくっついて走るように指示。いい動きだったし、前回を叩いて良くなっているようです」と前回からのプラスαを感じ取った。
前走の名古屋大賞典は2カ月ぶりの実戦。急仕上げ気味で、プラスとは言えない小回りコースだったが「もっと負けると思ったが、際どいところまで来た。やはり力がある」と地力を再認識した。今回はすべてにおいて条件が好転。連覇への自信がうかがえる。
「広いコースに変わるのは歓迎だし、条件はベスト。58キロ?そんなことは言ってられません」。最大目標は、過去2回ともに9着のJCダート(12月6日・阪神)。師走までに経験値を上げて、再チャレンジへの力を蓄えたい。指揮官の要求に、横綱相撲で押し切ることができるか。
-デイリースポーツ-










