
数々の記録を打ち立てた大種牡馬サンデーサイレンスが、この世を去って7年。昨年は産駒のG1連続勝利が途切れ、今年はわずか3勝で、重賞勝ちもない。CBC賞・G3(14日、中京)に出走するSS産駒ソルジャーズソング(牡7歳)は、高松宮記念3着など、平坦コース芝1200メートルのスペシャリスト。16年連続重賞勝利がかかる偉大な父の“危機”を救えるのか、注目の一戦だ。
不治の病を克服した。ソルジャーズソングは、ようやく軌道に乗り始めた3歳の11月、右前脚に屈けん炎を発症。2年間の長期休養を余儀なくされた。だが、この休養がプラスになるのだから、競馬は分からない。鮫島調教師は「休む前は、サンデーサイレンスの子とは思えなかったくらい体が硬かった。それが、2年休んだら、ガラッと変わった。柔らかさが出てきたんだ」と振り返った。
5歳11月の復帰戦(中京)を、芝1200メートル1分7秒9の好タイムでいきなり快勝した。「牧場のスタッフから、走れると聞いていたけど、いきなり7秒台で勝つとはね」指揮官は変身ぶりに驚いた。その後も着実に力をつけ、1年でオープンまで昇級した。
前走の京王杯スプリングC(1400メートル)は8着。「最後の100メートルは、手前を替えたりして苦しがっていた」鮫島師は、敗因を距離に求めた。1200メートル戦は今年に入って、シルクロードSが0秒2差2着。オーシャンSは0秒1差4着。初のG1挑戦となった高松宮記念でも、0秒3差3着に頑張った。
1週前は坂路で強めに追われて4ハロン54秒3−13秒0。「状態はいい。フラットコースの1200メートルが一番合っているし、中京は実績もある」。遅咲きのスプリンターが重賞初制覇を成し遂げ、偉大な父に、“父の日”より1週早く、最高のプレゼントを贈る。
【サンデーサイレンス産駒の重賞V】 G1の連続勝利は昨年で途切れたが、15年連続重賞勝ち(昨年は6勝)を継続中。通算308勝(G1・71勝、G2・105勝、G3・132勝)。コース別は、芝297勝、ダート7勝、障害4勝。騎手では、トップが武豊の79勝。ソルジャーズソングに騎乗する安藤勝は18勝(2位)、キャプテンベガの横山典は13勝(5位)。SS産駒はCBC賞【0、0、3、13】。01年テイエムサンデー、04、06年リミットレスビッドの3着が最高だ。
-スポーツ報知-












