
昨年の皐月賞を勝ったあと、骨折で戦列を離れていたキャプテントゥーレが、関屋記念・G3(9日、新潟・芝1600メートル)で約1年4か月ぶりにカムバックする。
喜びに浸る時間は、一瞬だった。皐月賞の2日後に発表された左第3手根骨骨折。2冠への挑戦どころか、年内の復帰も不可能なほど症状は重かった。ようやく栗東へ戻ってきたのは、今年の6月中旬。それから慎重に調教を積み重ねてきた。
ブランクが長く、条件は厳しい。それでも、徳江助手の表情に暗さはない。「帰厩後の雰囲気は悪くないと思う。放牧先の牧場がうまく仕上げてくれて、思った以上に順調に乗ることができた」。先週は、久々に川田が手綱を執り、坂路で52秒3−12秒5をマーク。態勢は着々と整っている。
マイル戦は、昨年10月のデイリー杯2歳Sを勝ち、GIの朝日杯FSで3着。「距離は、マイルの方が合っている印象がある。秋は大きいところを狙いたい馬。G3なら、あっさりクリアしてほしい」と徳江助手は力を込めた。大きな試練を乗り越え、勝利という結果を手に入れた時、皐月賞馬の看板は、いっそう輝きを増す。
【クラシックV後に長期休養した馬の復帰戦】
▽サクラスターオー 87年皐月賞〈1〉着→同年菊花賞〈1〉着(7か月ぶり)
▽サクラチヨノオー 88年ダービー〈1〉着→89年安田記念〈16〉着(1年ぶり)
▽トウカイテイオー 91年ダービー〈1〉着→92年大阪杯〈1〉着(10か月ぶり)
▽レオダーバン 91年菊花賞〈1〉着→92年有馬記念〈13〉着(1年2か月ぶり)
-スポーツ報知-












