
「関屋記念・G3」(9日、新潟)
思わぬ猛時計だ。ヒカルオオゾラが栗東CWで一番時計をマーク。前半から13秒6-12秒6-12秒6と飛ばし、最後は脚が上がる“予定外”の内容だった。それでも、陣営は前向き。レース当日までに体調を整え、重賞初Vを狙う。
若さが出てしまった。栗東CW、前を行く他厩舎の馬が視界に入るや、いきなりヒカルオオゾラの闘志に火がついた。追いかけるように、グングン加速。さすがに前半飛ばした分、最後は脚が上がった。6F76秒9-38秒1-13秒0の一番時計をマークしたとはいえ、池江寿師は「想像していた時計より随分と速かった」と驚きを隠さない。
エプソムCで2着後、米子Sに照準を合わせていたが、熱発のために回避。ここに目標を切り替えた。最終追いは描いていた内容とは違うものだったが、それでも指揮官は前向きな姿勢を崩さない。「追い切り後もへこたれた様子はない。レースまで日数があるので、ケアをしながら調整します」。オーバーワーク気味になった面はあるが、大きな影響はなさそう。レース当日までに帳尻を合わす腹積もりだ。
末脚の鋭さを増すために、この中間は意識的にスリムな体形に仕上げてきた。「薄っぺらい体形なので、どうしても肉をつけたくなるが、510キロを切った方が切れ味が出てくると思う。トモは寂しく見えるけど、今回は絞れている」。すべては決め手を磨くため。その準備に抜かりはない。この日のハードな調教が功を奏す可能性もある。
秋のG1路線を歩むためにも、ここで賞金を加算する必要がある。新潟は初めてだが、マイルでは〈4101〉と実績も残してきた。「折り合いが一番の課題。ジョッキーもいろいろと教えている段階だけど。ここで結果を出さないとね」とトレーナー。名手・武豊を背に、悲願の重賞タイトル獲得を狙う。
-サンケイスポーツ-












