
函館2歳S・G3(9日、札幌・芝1200メートル)に向けて5日、ロジディオンが札幌のダートコースで追い切られた。牝馬ながら、古馬の重賞ウイナーを離れた後方から追いかけるハードな併せ馬を消化。同じ萩原厩舎の“先輩”で、ダービー馬になったロジユニヴァースの背中を追い、今年の2歳世代で最初の重賞のゲートへ向かう。
格上馬を相手にしても、全く物おじする様子はなかった。ダートコースに入ったロジディオンは、フローラS勝ちの実績があるレッドアゲート(4歳オープン)を2秒近く追いかけてスタート。3コーナーの入り口で、一気に差を詰めにかかった。直線では内に切り込むと、小気味いいフットワークで食い下がり、5ハロン68秒5。最後は1馬身ほど遅れたが、大きく追走したことを考慮すれば、合格点の動きだった。
6月28日の福島戦でデビューV。函館に入厩当初は疲れが見られたが、先月30日に札幌に移ってからは元気いっぱいだ。「気を抜かせないように併せ馬で追ったが、まずまずの動き。時計も予定通りだった」と萩原調教師。直線の短い福島で、外から豪快にまくった初戦のパフォーマンスを再現する態勢は整った。
ダービー馬ロジユニヴァースが、昨夏の札幌滞在時に行っていたトレーニングも、しっかり取り入れている。競馬場前を走る道路を挟んで反対側にある厩舎地区に渡るための橋を、コース入り前に1日7〜8往復。こう配を使って負荷をかけることで、体力の増強を図っている。
1週前の先月29日には後藤が函館入りし、追い切りに騎乗した。「多少、疲れが残っているようだったけど、上積みはありそう。早い時期から上に行けそうだと感じた馬だしね」。トレーナーの要望があったとはいえ、調教のためだけに、10年ぶりに函館に足を運んだことからも、期待の大きさがうかがえる。
「潜在能力に期待したいし、『ロジ』のオーナー(久米田正明氏)の強運にもあやかりたいね」と後藤。昨年の札幌2歳S(ロジユニヴァース)に続き、今年も北の大地から“ロジ”が羽ばたく。
-スポーツ報知-












