
世代ナンバーワンを決めるJRAの3歳牝馬クラシック第1弾・第69回GI桜花賞が12日、阪神競馬場1600メートル芝で開催され、2008年2歳女王で安藤勝己騎乗の断然1番人気ブエナビスタ(牝3=松田博厩舎)が豪快差し切り劇で優勝。一方、2戦2勝で挑み、女王打倒の期待を託されていた四位洋文騎乗の2番人気レッドディザイア(牝3=松永幹厩舎)は半馬身及ばず、2着に敗れた。
「一瞬は“やった”かと思ったんだけどね。思うのが早かったかな」
残り100メートルを切っても先頭を死守。女王打倒まであと一歩と迫っていた。しかし、ここからが遠かった。ブエナビスタの豪快差しに抵抗できず、最後は半馬身差をつけられてのゴールイン。
「いやあ、やっぱりブエナビスタは強いね。あそこから差し切られるんだから」
さすがの四位も女王の強さにはお手上げ。勝っていい内容の競馬だったレッドディザイアだったが、これはもう同じ年に生まれた不運を嘆くしかない。
しかし、その一方で大きな収穫も手に入れていた。四位が明るい表情で語る。
「2着は悔しいけれど、デビュー3戦目でこれだけ中身のあるレースができたからね。GIのこんな雰囲気の中、普通の馬だったらイレ込んじゃうんだけど、しっかりしていた。こういう馬はなかなかいない。それにまだ道中フラフラしながら走って、この結果だから、この馬もすごいよ。次が楽しみになったね」
“次”はもちろん、牝馬クラシック二冠目のGIオークス(5月24日、東京競馬場2400メートル芝)。レッドディザイアもブエナビスタ同様、当初からオークス向きと厩舎が力を入れていた。キャリアの差を考えれば、成長度では負けない。1カ月後の再戦、今度こそ逆転だ。
-スポーツナビ-










