
◆皐月賞追い切り(15日) スプリングSの覇者アンライバルドは、栗東のCウッドチップコースで負けじと4馬身先着。心身の充実ぶりをアピールした。
“二段階噴射”の破壊力を見せつけた。Cウッドチップコースに入ったアンライバルドは、4コーナーでストラディヴァリオ(6歳1600万)のインへ。抜群の反応で体ひとつ抜けると、ひと呼吸置いて突き放しに出た。一完歩ごとに脚を伸ばし、最後はワンサイドゲーム。4馬身抜け出してゴールした。
しっかりと追われ、6ハロン79秒2−37秒7−12秒7。予定通りのタイムが刻まれた。「先週より、強い負荷をかけるように指示を出した。前の馬を捕らえる時の一瞬の瞬発力を見れば、大丈夫だなと思う」友道調教師は万全の仕上がりを強調した。
トレーナーの表情が自信に満ちているのは、確かな調整パターンをつかんだからだ。2歳時は坂路で余裕残しの調整だったが、1月の若駒S以降、CWコースでの追い切りに変更。長めから一定以上の強さで追うことで、欲求不満の解消に成功した。
「以前は、追い切った次の日の引き運動でチャカチャカしていた。今は落ち着いているし、自信を持っている」と友道師。普段の落ち着きをレース当日まで維持し、安定して力を出せるようになった。「前走後も落ち着いている。これが当日までいけば」という願望が現実になりそうだ。
となれば、スプリングSでの強さを額面通りに評価できる。「抜け出す時の脚は、見ていてしびれた。やってみなければ分からないけど、この中に入ってもいい競馬ができると思う」装鞍所からイレ込み、汗をかいて体力を消耗した京都2歳S(3着)の失態を繰り返すことはないだろう。
父と同じ道を 大ブレーク中の種牡馬ネオユニヴァースの初年度産駒。皐月賞を勝てば、新種牡馬としては95年のサンデーサイレンス(1着ジェニュイン)以来となる。「スプリングSから皐月賞のローテーションは、お父さんと同じ。できれば、成績も一緒(2連勝)になってほしい」と友道師。自身の栄誉のため、そして、父の名を高めるため、ひたむきに勝利を目指す。
-スポーツ報知-










