
無敗のロジユニヴァースとともに“3強”を形成する西の2頭、アンライバルドとリーチザクラウンも元気いっぱいだ。アンライバルドは、スプリングSを制した後、心身ともに成長。自慢の瞬発力を強化して大一番に臨む。きさらぎ賞の覇者リーチザクラウンは、間隔を取ったことで馬体の立て直しに成功。先行力を武器に頂点を狙う。
アンライバルドが、一戦ごとに存在感を増している。あっという間に突き抜けた若駒S。重賞初挑戦で楽々と突破したスプリングS。強さを印象付ける走りで、きっちりクラシック第一弾に間に合わせてきた。
馬名は「匹敵するもののない」「無比の」に由来。素質は、早くから絶対的な評価を受けていた。昨年10月の新馬戦では、今回の有力馬リーチザクラウン、桜花賞馬ブエナビスタを一蹴。能力を存分に示している。
2戦目の京都2歳Sで、折り合いを欠いて3着に失速。少し遠回りしたが、その後の放牧で大きく成長した。「放牧から帰って、落ち着きが出た。若駒Sの後も落ち着いていたし、今回もスプリングSを使った後の方が落ち着いている。今日(14日)も、全休日明けなのに、うるさくない」と友道調教師は精神的な進境に目を細める。
兄に96年のダービー馬フサイチコンコルドがいる良血馬は、友道師にとってなじみの血統だ。01年の京成杯を勝った兄のボーンキングは、助手時代に携わった。「この兄姉は、大きな馬が多いが、平均からすると、こちらは50キロくらい軽いんじゃないかな。重たさがないぶん、切れる脚が使える」一族には500キロ超の大型馬が目立つが、アンライバルドは、前走時478キロ。バランスのいい馬格が、瞬発力を生んでいる。
精神面に加え、肉体も進化。「ボリュームが増し、筋肉のメリハリがついてきた」とトレーナーは手応えをのぞかせる。ロジユニヴァースとは初対戦になるが、リーチザクラウンとは新馬戦で対戦済み。ひのき舞台にも、気後れすることはない。
他の2強が先行馬だけに、これを見て進められるのは有利。決め手には絶対的な自信を持っている。「今までのパターンだと、3頭で一番後ろになるだろうね。一瞬の脚は一番だと思う」友道師は中山の急坂を力強く抜け出すシーンを思い描いている。
-スポーツ報知-










