
◆ダービー追い切り(28日) ダービーへ向け、28日に追われたのは、ただ一頭。朝日杯FS2着馬フィフスペトルが、美浦のウッドチップコースで併せ馬を行った。時計が遅過ぎたため、もう一度“やり直す”という珍しい形になったが、動きは上々。皐月賞7着、NHKマイル5着からの巻き返しへ、態勢は整った。午後に決まった枠順は「3番」。過去30年で最多となる4頭の勝ち馬を出しているだけに、要注意だ。馬券は29日、一部ウインズで前々日発売される。
フィフスペトルは、異例の“2本追い”となった。ウッドチップコースでのフローズンタイム(3歳500万)との併せ馬は、直線で、いったん相手を前に出して盛り返す内容だったが、タイムはキャンターに毛が生えた程度。加藤征調教師は、急きょ2本目の指令を出した。
今度は、5ハロン地点から約2馬身先行。直線では内に迎え入れ、馬なりながら力強い脚どりで半馬身先着した。タイムは68秒9。“やり直し”は成功した。「さすがに、5ハロン76秒じゃまずい。でも、遅すぎて逆に良かった。2回目の時計はいいし、元気もある。結果オーライ」とトレーナー。調教内容に納得できないことを理由に、3月の報知杯弥生賞を回避したことがあるだけに、報道陣に緊張が走ったが、この日は笑顔まじりに話した。
昨年暮れの朝日杯FSで2着。その後もG1戦線を歩んで来たが、年明けの3戦は、あと一歩が足りない。「なまくらになっているね。ゆったり息を入れながら追走した方が、いい脚を使える」2400メートルの距離で、前半に脚をためることができれば、違う結果が出るとみている。
3番枠からのスタート。過去30年で最も多い4頭の勝ち馬を出している“ラッキー枠”だ。「距離をロスしたくなかったので、3枠より内が欲しかった。ここなら文句ないね」。手綱を執る安藤勝は、先週のオークスを勝ったばかり。27日に浦和競馬場で顔を合わせ、「勝つ乗り方をしてください」と話したという。「希望通りの枠を生かして、どこまでやれるか。一度は脚を使ってほしい」と名手の腕に期待を寄せていた。
-スポーツ報知-










