
共同通信杯・G3(8日、東京・芝1800メートル)の出走馬の追い切りが、4日に行われた。栗東で注目を集めたのは、ジャングルポケット産駒2頭。3連勝中のトーセンジョーダンは、不得手な坂路調教で、ややもたつき気味だったが、体の張りなど気配は上々だった。シェーンヴァルトは、新コンビの内田を背に、ハードな併せ馬を消化。上積みは十分だ。一方、美浦で目を引いたのは、マンハッタンカフェ産駒。1勝馬のマッハヴェロシティとメイショウパルマが、好仕上がりをアピールした。東京コースがフィットするジャングルポケットと、今年絶好調のマンハッタンカフェ。同期のライバルの「二世対決」から目が離せない。
2週連続ビッシリ トーセンジョーダンは、坂路でアイソトープ(4歳500万)と併せ馬。全く馬なりのパートナーに対し、ラスト2ハロン過ぎから手綱が動きっぱなしだった。54秒1−14秒0で同時入線に持ち込むのが精いっぱい。それでも、池江寿調教師の自信が揺らぐことはなかった。
「坂路での動きやタイムは、あれぐらいで仕方ない。それに、1週前が実質的な追い切りだったから」先週は、Cウッドチップコースで古馬をあおったが、坂路で動くタイプではない。トレーナーにとって、この日の動きは想定内だった。2週連続でビッシリ追われても、馬体はパンと張りつめている。前走のホープフルSでは寂しく見えたトモ(後肢)の筋肉もたくましく回復。何よりも、その姿に説得力があった。
筋肉回復4連勝だ 一歩ずつ階段を上がっている。使いつつ体が絞れ、上昇気流に乗って果たした3連勝。特に葉牡丹賞、ホープフルSと連勝したことに、大きな意義があった。「中山2000メートルで上手に競馬できることを証明できた」トレーナーが見据えていたのは、皐月賞の舞台だった。そして今度は初めての府中コース。“2冠目”の舞台を意識せずにはいられない。
父ジャングルポケットは、91年のこのレースを制し、ダービー馬に輝いた。「こちらが思っている以上に成長している。広い馬場で、より持ち味は生きるはず」昨年、史上最年少で全国リーディングに輝いた敏腕トレーナーに英才教育を施された逸材。4連勝で重賞制覇を成し遂げた時、頂点がはっきりと見えてくる。
-スポーツ報知-







