
第59回安田記念・G1(7日、東京)の出走馬18頭が4日、確定した。過去2勝、2着2回の香港馬が今年も不気味な存在感を漂わせている。東京競馬場で調整している昨年2着のアルマダは今シーズンは勝ち星から見放されているが、来日後の調子は上昇カーブ。得意のコースで昨年に続く激走を狙う。前走のG1チャンピオンズマイルを人気薄で勝ったサイトウィナーは、初めての海外遠征。勝てば、1着賞金以外に100万ドルのボーナスが得られる6歳馬からも目が離せない。
“優勝”という忘れ物を手に入れるため、1年ぶりに府中の舞台に戻ってきた。昨年2着のアルマダが、8歳を迎えてもなお、元気いっぱいの姿で入念な調整を続けている。
1年以上勝ち星から見放され、今年に入っての3戦も〈5〉〈4〉〈9〉着。数字だけを見れば“衰え”の2文字が忍び寄っているようにも見えるが、サイズ調教師の自信は揺るぎない。「普段の調教の様子や、レースに向かう士気を見る限りでは、2着に入った昨年と比べても変わりない。それに、この馬は日本に来ると、体調が良くなるんだよ」。現在、地元の香港は連日30度を超える猛暑。梅雨のために湿度も高いことから、過ごしやすい日本では自然に上昇カーブを描くようだ。
状態の良さは、調教を見ても伝わってくる。この日は角馬場でダクの後、ダートコースでキャンター程度の調整だったが、脚取りは実に軽快。1度レースを経験しているコースとあって、物見をすることもなく、鞍上の指示に忠実に従ってメニューをこなしていた。
発表された馬体重は496キロ。昨年の出走時(512キロ)より10キロ以上少ないが、「日本に来て減った訳ではない。年齢を重ねたことで、全体的に軽めになっているだけ」とサイズ師。来日後もカイバ落ちは全く見られないという。
昨年は、勝ったウオッカとは3馬身半差。「(直線では)アッという間に横を走り去って行った」と完敗を認めたが、もちろんこのままで終わるつもりはない。「相手は強いと思うけど、勝つのは一番調子のいい馬。今は具合が上がっているので、このままレースに向かいたい」とサイズ師。万全の状態なら、勝利はおのずからやって来る。
-スポーツ報知-












