
◆高松宮記念追い切り(25日) 高松宮記念の追い切りが、25日行われた。ファリダットは、栗東トレセンのDウッドチップコースで追われ、併走馬を置き去りにする抜群の動きを披露。騎乗した四位も納得の好仕上がりをアピールした。G1初挑戦のドラゴンファングは、坂路でラスト1ハロンを伸ばす狙い通りの調教で、万全の態勢を整えた。
まだ、ほとんど踏み荒らされていないコースの上に、一直線の蹄跡が刻まれた。Dウッドチップコースに入ったファリダットは、ヨドノヒーロー(4歳500万)を前に見てスタート。3コーナーで3馬身あった差を一気に詰めると、直線では内に切り込んだ。
残り1ハロン地点から気合を入れられると、外でもがく僚馬を尻目に、スムーズに加速し、一気に差を広げる。最後は4馬身差をつけてフィニッシュ。6ハロン85秒5、ラストは11秒9を叩き出した。
2週続けて追い切りに騎乗した四位は、わずか1週間での変わり身に笑みが絶えなかった。「先週はちょっと反応がいまいちの感じだったけど、今日はいい伸びを見せてくれた。このレースに向けて、うまく調整ができたね」。納得のいく仕上がりでレースに臨めることに満足そうな様子だ。
昨秋に準オープンを勝って以降、勝利はなし。松元調教師はその敗因に、最後の直線で外を回らされたことを挙げた。「京阪杯(2着)以外は4回とも失敗。この馬は、周囲に馬がいないと燃えないタイプだから。今回は一発勝負で、内に突っ込む競馬をするつもり。1200メートルなら、掛かる心配もないしね」。前が詰まるリスクを背負ってでも、馬群の中で勝機を待つ作戦に出る。
母ビリーヴは、03年の覇者。母子制覇がかかる一戦となる。母も管理した松元師は「それほど意識はしていない。この馬がいい状態で出られるのが第一」と慎重だったが、心の中には期するものがあるはず。その思いは、コンビを組む四位がハッキリと口にした。
「(勝てば)ドラマチックだからね。日本の短距離界のエースになれる馬だし、普通に勝っておかしくないと思う」。先週は土、日メーンを含む5勝。勢いに乗る鞍上が、春の短距離王決定戦で母のDNAを爆発させる。
-スポーツ報知-












