
【UAEドバイ24日=柴田章利】WBCの次は週末のドバイに注目!! 28日(日本時間29日未明)のドバイデューティフリーに出走する昨年の年度代表馬ウオッカ(栗・角居、牝5)が、ナドアルシバのダートコースで最終追い切りを行い、5ハロン61秒2の好時計をマークした。手綱を取った武豊騎手(40)は「日本のチャンピオンホースとして勝って帰りたい」と、侍JAPANに続く頂点獲りに挑む。なお各競走の枠順は25日夕方にドバイ市内のホテルで発表される。
砂漠の太陽に照らされて、日本が誇る女王が砂を蹴り立てる。長い直線をゆったりと走ってきたウオッカだったが、ゴール板が近づくにつれて加速度を増し、ラスト100メートルでは豪快な動き。鞍上の武豊騎手の手はほとんど動かないままで、5ハロン61秒2、3ハロン35秒5−11秒6の好時計を叩き出した。
「ものすごくいい動きでした。状態はまちがいなく昨年以上です」
追い切りを終えたユタカの笑顔がウオッカの好調を如実に物語る。昨年はドバイデューティフリーで4着に敗れたが、今年は早めに現地入りし、前哨戦のジェベルハッタに出走。直線で前が壁になり5着だったが、「本番のために早く来たんです。前哨戦では馬体も重かった。結果は残念だったけど、昨年とは違う向かい方ができていますからね」と、叩き台のレースを使って上昇カーブを描くウオッカの状態に不安の表情は皆無だった。
動きを見守った角居調教師も「週末に速い時計を出しているので、今回はジョッキーに感触を確かめてもらった。昨年は輸送で減った体の維持に努めての出走だったが、今回はレースに向けて作れています」と満足そうな様子だ。
今年は年度代表馬の称号を背負っての出走だけに、陣営に重圧は昨年以上にのしかかるが、「日本のチャンピオンホースとして海外の関係者からの注目も高い。今年は勝って帰りたいですね」と世界のユタカには気負いよりも楽しみの方が大きい。今年こそ、日本の女傑の力を見せつける準備は整った。
-サンケイスポーツ-












