「宝塚記念・Ｇ１」（２８日、阪神）
悲願のＧ１獲りへ。サクラメガワンダーが中３週の理想的なローテーションで頂点を狙う。休み明けの前走で地力の高さを見せつけたが、ひと叩きで体調はアップ。切れ味を取り戻すための調教を課し、徐々にその効果も出てきた。狙い澄ました一戦、主戦の福永も意気込む。昨年のエイシンデピュティに続き、金鯱賞Ｖをステップにグランプリ奪取へ突き進む。
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ウオッカが不在となっても、ディープスカイを筆頭に強いライバルが立ちはだかる。だが、簡単に引き下がるつもりはない。サクラメガワンダーは不得手な小回りだった前走の金鯱賞を地力で制した。目標の一戦、上昇曲線を描いて参戦する。
叩き２戦目で体調面は確実にアップしている。「ここに向かう過程としてはバッチリ。いつも８５点くらいだけど、今回は９０点以上の感じで出られると思う。勝ちに行くよ」。杉村助手の言葉に詰まるのは、勝利への強い意識にほかならない。
連日のように、調教に騎乗している福永も期待を寄せる。１８日の栗東坂路での１週前追い切りで感触を確かめて「体はできているし、良くなっている」と納得の表情を浮かべた。順調度なら、どの馬にも負けない。「臨戦過程で言えば、一番理想的。そのアドバンテージを生かしたい。強い相手もいるので順調なのが一番だから」。悲願のＧ１タイトル獲得へ、主戦は意気込みを口にした。
安定した成績を残しているが、Ｇ１になるとワンパンチ足りない印象があった。この中間、あごを前に出して走るフォームを矯正。陣営は切れ味を磨くために、調教を工夫してきた。「金鯱賞でも反応は鈍かった。今はだいぶ我慢して、ためて行けるような感じになった」と杉村助手は鍛錬の効果を見込んでいる。
重賞３勝を含む４勝を挙げる阪神、舞台設定は文句なし。「ディープスカイは確実に伸びる。馬場次第だけど、スッとかわせる展開ならチャンスはあると思う」とＶへのイメージを描く。他の有力馬と違って、グランプリだけに照準を定めてきた。磨いた瞬発力。大舞台でも突き抜ける自信はある。
-デイリースポーツ-
