
馬産界にショックが走った。不世出の天才が、突然この世を去った。無敗のまま種牡馬入りし、昨年のリーディングサイアーに輝いたアグネスタキオンが、22日午後5時30分ごろ、けい養先である北海道勇払郡安平町の社台スタリオンステーションで死亡したことが分かった。まだ11歳の若さだった。死因は不明で、亡きがらは病理解剖される。
現役時代は4戦無敗で皐月賞を制覇。その後、故障によりターフを去り、翌年種牡馬入りした。母が90年桜花賞馬のアグネスフローラ、全兄は00年ダービー馬アグネスフライトという毛並みの良さに加え、底を見せないまま引退したことから、サンデーサイレンスの後継の最良種牡馬として生産界の注目を集めた。
05年に初年度産駒がデビューすると、ロジックが06年のNHKマイルCを制覇。08年には社台SSにけい養されている種牡馬で最高の229頭に種付けを行った。また、同年にはダイワスカーレット(有馬記念)、ディープスカイ(ダービー、NHKマイルC)などの活躍で初めてリーディングサイアーを獲得。今年の種付け料は昨年と同じ1000万円に設定され、相変わらず多くの牝馬を集めた種付けも順調だった。
突然の悲報に、社台SS関係者は「残念です。死因がはっきりしたあとで、正式に発表ということになると思います」と話した。また現役時代、全4レースの手綱を取った河内師は、悲しい知らせに「ショックです。ショックで何も言えません」と声を震わせた。
-デイリースポーツ-












